『インターステラー』考察② ドローンやコンバインの不可解な動き

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                                                                    (original image: Victor)

 

映画『インターステラー』は、「不思議なことが立て続けに起きる日」から始まっています。

この日の謎について、今回は書いていきます。

内容が分かってしまうので、映画を観ていない方は、ここから先はご注意ください!

無人機の不思議な動き

1つ目は、クーパーと子供たちが、学校に向かう途中の出来事。

タイヤのパンクを直していたら、すぐ近くにインド空軍の無人監視機が飛んできました。

これまで10年以上も上空を飛び回っていたはずなのに「なぜ降りてきたのか?」と疑問に思うクーパー。

その次は、学校での用事が終わった後のこと。

農業機械車がずらりとクーパーの家の前に勢ぞろいするという、不思議な光景を目の当たりにしました。

磁気にでも引き寄せられたかのよう・・・。

でも、そんな磁場があるのなら、最初からこうなっていたはずだし・・・。

メカに強いクーパーでさえも、解明できずにいました。

理由が分からないだけではなく、「この2つの出来事には何か関連があるのでは?」とも感じられます。

でも、映画と小説では、最後まで明確な答えは示されませんでした。

この日に起こった他の事

学校に出かける前、マーフの部屋の本棚から、月面着陸機の模型が落ちたのも「この日」。

はじめは、その理由も分からないままでしたが、後半で明らかにされるという、重要な伏線でしたね。

ブラックホールに吸い込まれたクーパーが、四次元空間で初めて意図的に本棚の本を押した時、本と一緒に、月面着陸機の模型も落としてしまったという・・・

それを階下の食卓に持っていき、(壊した本人である)クーパーが、「もっと物を大切にしろ」と、娘に注意する展開へとつながっていたことも分かります。

無人機の不思議な動きとは違い、この出来事には重要な意味があります。

①マーフによる分析が始まる

それまでにも、本棚から本が落ちる現象は、何度も起きていたようでした。

(クーパーが四次元空間で、ぶつかったり、蹴ったりしたのが原因ですよね。)

この朝マーフは、模型が壊れたことを朝食の場で話し、(たぶん本よりも大切な物だったので)クーパーの注意を引き、アドバイスを受けることになりました。

それがきっかけとなり、現象を「科学的に」記録・分析し始めたマーフ。

本の隙間が「モールス信号」ではないか?と推測し、その影響で、翌日NASAの座標が解読できました。

クーパーが宇宙に飛び立つきっかけになったのです。

②クーパーが四次元空間を理解する

自分自身が本を押したせいで、模型が落下し壊れたことを目にしたクーパー。

一瞬で、「自分がどういう状況にあるのか」が分かりました。

他の瞬間に、同じように本を押したとしても、これほど早い理解にはつながらないはずです。

自分は夢を見ているのではないか、別世界にいるのではないかと考え、さまよい続けていたら、酸素は尽きてしまったでしょう。

(クーパーが土星の近くで保護された時、酸素は残り数分用しか無かったので。)

そういう意味でも、この出来事は重要でした。

あの日の午前中に働いた力

クーパーは四次元空間に入った後、「この時」の本棚の裏側に来る必要がありました。

それも、できるだけ早く。

でも、試しに本を初めて押してみた場所が、ここだったとは、効率が良すぎますよね。

クーパーがこの位置にたどり着いたことが、偶然ではないからではないでしょうか?

 この空間に引き込んだ力は、クーパーをこの時間帯に向かわせようとしていたのだと思います。

そのような「力」無しに、無限に続く四次元空間に放り込まれただけでは、関わるタイミングが早すぎたり、遅すぎたりしますから。

あの不思議な空間を作った「彼ら」は、重力も自在にコントロールできます。

「クーパーが理解できるように」と、わざわざあの空間を作った「彼ら」です。

重力を使って、クーパーを「あの時」に導いたのではないでしょうか?

無人機を動かした力

そうだとしたら、偵察機や農業用車の動きも説明ができそうです。

クーパーを引き寄せた重力が、マーフの部屋の本棚の裏から、地球側に少しだけ影響を与えたと考えられますから。

自力で動ける生き物や、人に操縦されている状態の乗り物や機械を引き付けるほどではない、弱い力。

それが、上空を飛んでいたドローンを下降させ、クーパーの敷地内のコンバインなどをゆっくりと引き寄せたのではないでしょうか。

事故にならなかったのは?

そうなると、いくら弱い力でも、マーフの部屋の本棚まで引き付けられ、ぶつかってしまいそうですよね。

でも、引き寄せられた機械には、自動運転車のように、障害物を感知して手前数メートルで回避または停止する機能があったのでしょう。

そのような設定ナシに、自動で放置することはできませんので。

農業用車両の場合は、畑から家まで、他の車両や物にぶつかることなく進み、それぞれの進路からマーフの部屋に一番近い所で止まるように、家の表側を囲んでいたようです。

偵察機の方は、下降する向きに進路を変えた後、風の力で流されたり、建物を回避したりして、敷地内を飛んでいたのではないでしょうか。

この日が選ばれた理由

私個人としては、もっと早い時に模型か何かが落ち、砂嵐の砂とは別の方法でクーパーをNASAに向かわせるべきだったのではないか、と考えたりもしていました。

もし「彼ら」が「その時」を重力で操作していたのなら、それも可能なはずですから。

というのも、NASAの計画を知った数日後に、クーパーが宇宙に出発するという、ギリギリすぎる日程になっていまして。

(小説では、2日後と書かれていました。)

「急すぎる」というか、もっと打ち合わせや訓練などをしてから任務に向かわせるべきかと・・・

でも、「他の機会というのは無かったのかな」と、今は考えています。

結局、この通りだったから成功したのです。

何か1つでもタイミングがずれると、結果が違ってしまう可能性は高いですからね。

 

そんな「あの日のあの時」が偶然ではないことを、無人機の不思議な動きは教えてくれているのかもしれません。

 

 (↓)それでは、何が「この時」を決めたのかについては、こちらに書きました。 

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